タステム.は、1954年4月1日に高橋鐵工所建材部として創業、1958年に高橋サッシュ製作所として設立し、92年に現社名へと変更した。事業は、クレーンの運転室や観覧車、風力発電機部品などを製作する鉄工部と、ビルや商業施設向けのサッシや防火扉など建築資材の製造や取り付け施工などを行う建築部の2本柱で構成される。





2020年からの新型コロナウイルス感染拡大による、受注状況の不透明化や社会活動・生活の変容などに対応するため、BtoC商品の第一弾として軽自動車用荷台BOX「ピギーバックボックス」を開発した。軽トラックの荷台に搭載できる箱型形状を採用し、移動販売車用(M型)とキャンピングカー用(C型)の2種類を用意。出張オフィスや災害時の移式避難所としての用途も想定している。開発にあたっては、六十数年に及ぶものづくりの精神や技術、社員が協力してアイデアを出し合う社風が大いに貢献した。
外観寸法はL2700ミリ×W1400ミリ×H1840ミリ、重量約270キロ。標準仕様として移動販売車用には片開きドアやカウンター、跳ね上げ式扉、発光ダイオード(LED)蛍光灯、コンセント(100ボルト)、換気扇などを備える。キャンピングカー用には断熱材による寒さ暑さ対策を行っている。オプションでは、シンクや冷蔵庫、エアコン、ポータブル電源、ソーラー充電システムなども取り付けることもできる。また、内装のグレードアップ、外装(塗装・カッティングシート)などお客様の相談に応じた製作にも対応する。
高橋卓也社長は、荷役運搬用運転室は、コロナ禍からの回復は順調に進むと想定している。ピギーバックボックスについては、移動販売の初期投資をできるだけ軽減することで、コロナ禍で売り上げが激減する飲食店などに貢献できればと開発した。
また、これまで培った金属加工技術を活かして立ち上げたキャンプギアブランド「HODO」と共に、今後は地元自治体や地元企業などと連携して、販路拡大を目的とした展示会開催などの活動を積極的に進めていくことで、「新居浜発の地域ブランド創設の第一歩としていきたい」と話す。