株式会社尾崎設計事務所


〒792-0003 愛媛県新居浜市新田町一丁目5番32号 TEL(0897)32-3301 FAX(0897)33-7780

高度な解析技術を用いた、産業機械・設備などの提案設計。

2014年認定【認定製品・技術】シミュレーション技術による高度な設計

 

尾崎設計事務所は、1900年代中頃に住友化学や住友重機械工業の生産設備の設計を始めた。67年に法人化した後も、一貫して産業機械や自動機械、化工機械の設計・開発に携わり、89年には「新居浜地域で最初だった」(尾崎正幸取締役)と、シミュレーションで設計図面を作成するCADをいち早く導入した。 98年には構造解析や熱流体解析といった解析業務に着手。一般的に設計業務と解析業務を一社で手がける所は少なく、解析業務から基本設計、詳細設計までを一貫して行うことが同社の強みとなっている。
 


 
同社では「ユーザーの業務を円滑に進める設計をする」ことを最も心掛けている。そのためには事前のシミュレーションが重要であり,シミュレーションには解析アプリケーションを適用している。尾崎取締役は「見えないものをあらかじめシミュレーションで確認し、起こりうる問題を事前に解決しておけば、後のトラブルを防ぐことができる」と、解析業務の重要性を語る。
解析業務では、手がける設備によってさまざまな視点からシミュレーションを行う。同社では温度条件の変化による影響を検討する伝熱解析、熱流体解析や、構造物の強度性能を検討する構造解析をはじめ、振動解析、配管熱応力解析、配管圧力損失解析などを行っている。
解析アプリケーションは、その用途によって複数あり「アプリケーションを持っていても、それを使いこなすことが非常に難しい」という。尾崎取締役は、大学時代に解析アプリケーションを自作してエネルギーの効率に関する研究に没頭していた解析のエキスパート。一般的な設計会社では、5種類くらいの解析アプリケーションを扱うが、同社では約20種類以上の解析アプリケーションを用途に応じて使い分ける。「鉄鋼業、重工業、化学プラント、建築など多岐にわたる業界に関わってきたため、結果として対応できるアプリケーションも増えてきた」という。

また同社には、他社が設計した設備でトラブルが生じた際に、改善を依頼されることもあるという。尾崎取締役は「解析業務には経験が重要視される。経験豊富な我々はトラブル解決に向けて的確な提案ができる」と、対応力の高さに胸を張る。また同社では、主力の機械設計以外にも建築に近い設計にも対応できることで、近年では設備と建屋の設計を一括受注することもあるという。
尾崎取締役は「我々だけでモノは作れないので、新居浜地域でモノづくりをしている企業と一体となって新しいモノを作っていきたい」と、地域企業との連携を通じて受注拡大や新事業の創出を図りたいとしている。「若い方が戻ってこられるように、仕事を生み出すことも我々の役目」と、地域の活性化に向けた思いも強く持たれている。