
ニューウェイブはシステム事業を主軸に携帯電話販売、飲食、地域ポータルサイト運営など多角的に事業を営む。創業はパーソナルコンピューターが本格的な普及を始める以前の1984年。地元製造業向けのソフトウェア開発からスタートし、1988年に診療報酬請求ソフトで医療分野にも進出した。現在は産婦人科医の協力を得ながら自社開発した産婦人科向け電子カルテ「fKartet(エフ・カルテット)」の全国展開に力を注いでいる。

産婦人科では妊婦が出産するまでの10カ月間、母子共に記録する必要があり、一般的な電子カルテシステムでは対応していないため、多くの産婦人科がいまだ紙のカルテを使っているのが実情だ。エフ・カルテットは標準的な医療情報の記録に加え、妊婦健診の管理画面では妊娠の経過と胎児の発育状況も管理でき、エコーなどの機器と連携してスムーズな画像の取り込みも可能である。産婦人科独特の機能を加えた上で、画面レイアウトは見やすさを重視した。さらに印刷ボタンをクリックすれば、胎児の推定体重などを記入した妊婦向けの健診カードも簡単に発行できる。状態に合わせて主治医のコメントも自動で書き込まれ、受診する妊婦にも安心感を提供するシステムになっている。
同社は1999年に他社製の一般医科向け電子カルテシステムの販売を始めたが、「自社製品を持つ」という方針の下、徐々に開発スタッフを医療系にシフト。医療現場で医師や助産師、患者の声を吸い上げ、念入りにテストを重ねて2005年にエフ・カルテットを完成させた。2009年には全国展開を視野に入れ、全面的なリニューアルを行ない、総合病院の基幹システムにもつなげられるインターフェースも備えた。
同社は1999年に他社製の一般医科向け電子カルテシステムの販売を始めたが、「自社製品を持つ」という方針の下、徐々に開発スタッフを医療系にシフト。医療現場で医師や助産師、患者の声を吸い上げ、念入りにテストを重ねて2005年にエフ・カルテットを完成させた。2009年には全国展開を視野に入れ、全面的なリニューアルを行ない、総合病院の基幹システムにもつなげられるインターフェースも備えた。
日野美江子社長は「エフ・カルテットを産婦人科向け電子カルテシステムの日本一にする」というスローガンを掲げる。これまでの導入実績は全国で200施設を越え、直近7年は順調に毎年20件程度の導入があり、産婦人科の電子カルテのトップクラスシェアを維持している。また、不妊治療にも特化した支援システム「ARTsReco(アーツ・レコ)」も自社製品に加え、産婦人科の様々なニーズに応えている。 「医療の質向上や効率化を図るため電子処方箋や周産期医療ネットワーク等の医療DXにも積極的に取り組み、最新のIT技術を活用して妊婦がより安心して出産できるシステムにしていきたい」と日野社長。新居浜から全国に打って出る。
